食事制限で頑張っている仲間たちへ
”怪我の功名”などと大袈裟なタイトルを付けてしまったが、このタイトルは、あながち間違いでは無い。
息子に初めてクルミ入りのパンを食べさせてしまった時、私は何が起こるか全く想像していませんでした。数分でじんましんが現れ、呼吸が困難になった彼は、重度のクルミアレルギーと診断されたのです。
その日から私たちの生活は大きく変わりました。
私は、食べ物のラベルを細心の注意を払って読みながら買い物をするようになり、幼児期は家の中にナッツを持ち込まないようにしました。誤って口にしてしまうといけないとの思いから一切持ち込みませんでした。
そして、お正月は洋風おせちを頼むようになりました。昔ながらのお節料理には必ず、クルミが使われているからです。
小学生に進級してからは、誤って摂取した場合に備えて常にエピペンを携帯するようになりました。家族、友人、学校に彼のアレルギーを伝えることは、彼の安全を確保するために重要な日常の一部となりました。
困難はありますが、私たちはうまく適応してきました。
息子は新しい食べ物を食べる前に必ず成分を確認するようになりました。これは成長の一環ですが、注意深さと教育を通じて、私たちはいろいろな体質の子供がいる事や、さまざまな制限のある暮らしをしている方々がいる事を学びました。今は、彼のアレルギーを慎重に管理し、彼が充実したアクティブな生活を送れるように工夫しています。
彼は、おっちょこちょいで自分勝手な私とは対照的に、とても思いやりのある思慮深い性格の男の子に成長しています。アレルギーをたくさん持っているというのは、大変な事や心配もとても多いですが、そこから得るものも、とても大きかったのだと感じています。
勿論、健康である事に越したことはありません。しかし、卵や乳製品などのアレルギーと違い、ナッツのアレルギーは治ることはないと言われています。だからこそそこから多くを学び一日を大切にしてほしいなと考えています。
以前、ピーナッツアレルギーの青年がピーナッツを食べた彼女と、そうとは知らずキスをしてアナフィラキシーショックを起こし、亡くなったという記事を読んだ事がありました。その記事を読んだのは息子がまだ幼稚園に通っていた頃でしたが、アレルギーの食品があると、こんな事もあるんだよ。飲み物や食べ物を一緒に食べる時も気を付けようね。と、伝えました。
まだまだこれから沢山の心配もありますが、令和6年よりクルミが主要8品目に追加された事により、私の中では、随分と楽になりました。(老眼も出た来て食品表示を読むのも結構大変になってきました )
▼以下、消費者庁ホームページより
消費者庁のこちらの表を見ると、私と同じ思いをしている方が多くいらっしゃるのだと改めて思います。今は、少しでも安心して暮らせる様になった事にとても感謝しています。
子供たちがこれからも元気にすくすく育ていけます様に・・・。