最近自分の中で更新されたおすすめ本
(2024年11月)
恥ずかしながら読書好きになったのは30代になってからで、切っ掛けは育児でした。
子育ての本を借りようと、図書館に久しぶりに通い始めた30代。
子供の成長と共に借りる本も変化していき、
図書館でゆったり読み聞かせ用の本を一緒に選んでいた時期や、
本を読む余裕が無く、子供の絵本だけを、急いで借りていた時や、借りた本をほとんど開く事無く返却していた時などもありました。
今年の夏に、中学生の娘が図書館で勉強したいと言ったのを切っ掛けに大きな親子で図書館へ赴き、そこで半日過ごす日々が数日ありました。折角だからと、前から気になっていた本、「三体」を読んだのを切っ掛けに、”SF作品”と”未来”が今のマイブームです。
今年は、人生観が変わった!と言えなくも無いほどの面白い本に出合えたので、ベスト3を覚書です。
三体 (著)劉慈欣
読み始めたら止まらなくなってしまいました。
長いけれどあっという間に、寝る間も惜しんで読んでしまいました。書店でずらっと並んでいる光景を見てはいたけれど、どれから読めば良いのか?そもそもこの本何冊あるの?と、調べてみたら6冊で完結らしい。う~ん、ちょっと6冊はな…読める気がしない。思いながら読み進め、二冊目の”三体Ⅱ 黒暗森林 上”を読み終えた所で、内容的に”三体”の方が好きだったな。と、
続編を読むか迷ったのでサイトのレビューを検索したりしていた・・・。
そしたら”三体Ⅱ 黒暗森林”の人気が結構高くて意外だった。え~、そうなんだ。もしかしたら(下巻)は好みかも知れないと三冊目の”三体Ⅱ 黒暗森林 下”まで読んで...ギブアップしました。
”三体Ⅲ 死神永生”もちょっと気になるけど”三体Ⅱ 黒暗森林 ”上”と”下”の感じが続くならちょっと無理かも・・・。と、断念。一冊目のショッキングな設定が好みだった。あまりにインパクトがあった為に続編の印象が若干かすんでしまったのか、衝撃に対する免疫ができてしまったのかな。もう少し時間を置いたから又、続きを読みたいと思います。
でも今まで読んだSFの中では圧倒的に良かったことは間違いありません。
あー宇宙の何処かに違う生命体がいるかもな。宇宙って広いもんな~。私の悩みとかホントにちっぽけでもうどうでもいいな。未来の事を考えよう。
と、素直に思えた本でした。(今まで読んだSFでは違和感が色々と気になって宇宙規模のイメージがすんなり入ってこなかったという、まだまだSF初心者の私です
。)生成AIで世界はこう変わる(著)今井翔太
なんか漠然と心配な未来とか、子育てしていて現実的に絶望感を感じてしまう現状とかを、冷静に俯瞰して観る切っ掛けをくれる本かも知れないと思った。
この目まぐるしく変化するデジタル世界を分かりやすく解説してくれていて、素人の私でもわかりやすかった。
個人的には、とにかく未来に希望が持てないからSFとか読んでしまうのかなとか自己分析しているんだけど、現実をしっかり見ていかないとな。と、思い現状のAI技術と、これからの展望を知りたくて読みました。テクノロジー、AIなどについての本を何冊か読んだ中で圧倒的に解りやすかったのがこの”生成AIで世界はこう変わる”でした。
それこそ妄想のSFとかの見すぎなのかもしれないんだけど・・・。
変に心配しなくても良いのかも。と思えたのと、どんな選択肢があるのか。又、時間の流れの早すぎるこの世界を生きていく子供たちを育てる上で未来をどう考え、どの様な選択をしていけばいいのか。
このままAIが出来ることが増え、人間の役目が変わっていった時、その時に必要なスキルは何なのか?人間にしか出来ない事とは?と、子育てしていると悩みも尽きませんが、まだまだこれから良い風にAIを生かしていけたらいいな。と、その為にも子供たちに明るい未来を描ける大人になって欲しいなと前向きに思えた地に足の着いた一冊でした。
度胸星(著)森恒二
超ひも理論の話を描きたかったんだ!とそのスケールに感動しました。
天才すぎる。というのが第一印象でした。高次元を二次元で表現しようとしてこういう表現方法で描いたのか・・・。高次元と聞いても具体的に想像するのが難しいのに、あえてそれを描いて見せてくれている点が感動です。
見たことの無いものを絵で表現する(漫画だから)。その事の難しさと、その挑戦に勇気さえもらえる。もちろんそれ以外の物語の部分も感動するけど、発想の突飛さで忘れられないお話になりました。
火星で仲間が裏返っている事に主人公が気づいて恐れおののくシーンなどは、初め何のことだか理解出来なかった。
映画でも多次元を表現しているものがあったけど、どこか違和感が先に来てしまったり・・・CG感がやっぱり拭えない。
だからこその二次元で、この表現。遺体が裏返ってるという設定の所では、私までひっくり返りそうな程、驚いた。 実際にはどうなるんだろう?あの温度差で人間は・・・想像力+それを突き詰めていく能力に尊敬。
ああ・・・そういう感じか。みたいな。作者の表現力と発想力にまじリスペクト。(何キャラ? )そして、このお話は主人公たちのキャラもそれぞれが個性豊かで、どんだけボキャブラリーの幅が広い作者様なの?と、色々な楽しみ方が出来る漫画です。そして、この作者さまの作品のバリエーションの豊さに驚いたのですが、そこらへんが引き出しの広さを感じる所以なのかとも思いました。
とにかく、だれかれ構わずお勧めしたい一冊です。
漫画だし、読みやすいし主人公の設定と人間模様だけでも十分に面白い。おすすめです。