くるみアレルギー発覚の記録①

クルミアレルギー 発覚  発症
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離乳食のパンがゆ

その日は突然やってきた。

生後6か月から始めた離乳食。今日のお昼は何にしようか。

台所を見回し、クルミ入りロールパンを一つ袋から取り出した。

歯が少ないからクルミは危ないと思い。念のため、大きなくるみは取り除き、パンごとすりこぎで潰した。それから牛乳を入れてペースト状にした。いわゆるパンがゆで、息子の大好物。その時、息子は生後10か月で歯の本数は上下合わせて5本だった。

まさかこの後大変なことになろうとは思ってもいなかった。

この離乳食期、息子はご飯を嫌がった。お米のお粥を食べさせようとするとそっぽを向いて、口に入れても吐き出していた。だからほぼ、パン粥か、サツマイモやジャガイモを潰したものがメインだった。

いつも通り美味しそうに食べていたパンがゆ。しかし、完食してから徐々にぐずりだしたので”眠くなったんだろう”と思いあやして寝かせようとおんぶひもでおんぶをした。

元々、すんなり寝る子ではなかったからグズグズしていてもめげずに おんぶをして家事をしながらあやし続けていた。

が、何だか変な咳のような、音が気になって洗面所に行って鏡で息子の様子を映した。

顔が真っ赤だ。

泣いている赤ちゃんの顔はいつだって真っ赤だけど・・・。少し違和感を感じ始めた頃、嘔吐する音と同時に先ほど食べた物が床に飛び散った。

やっぱり呼吸の音がおかしいのと、変な咳、よく見ると顔は、赤いだけでなく随分と腫れていることに気が付いた。

・・・何か変だ。

幼児検診を受けている地域の保健センターに電話をして、事情を説明すると

「アナフィラキシーショックだと思うので今すぐ救急車を呼んで下さい!」

と、電話口の女性が慌てた口調で言っていた。

・・・そうか、緊急事態なんだ。

何が何だか分からないまま、急いで救急に電話した。人生三度目の119番だったからまだ落ち着いてはいた。というか、あまり状況が呑み込めていなかった。

救急車が到着するまでの間、床の吐しゃ物を掃除したり病院に行く用意をした。

思ったより早く到着した救急車両では「しっかり抱っこしておいてください」と言われながら、アドレナリンを注射してもらった。丁度、市内の救急車が出払っていたらしく、隣の市の救急車と救急隊の方達だった。

そして偶然、手の空いていた医師が救急車と一緒に来て下さっていた。こんな幼児がアナフィラキシーを起こすなんて

さぞバカな親だと思われたに違いない。

実際本当にバカな事をしてしまった。ナッツがとても危険な食べ物だったなんて、無知にもほどがあるだろうと、自分でも悲しくなった。

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